物流ニュース 8月2009年
                                                             
26/08/09 航空貨物の価格不正操作の関与を否定 − ニュージーランド航空
26/08/09 世界のコンテナー取り扱い順位、シドニー港とブリスベン港が躍進
26/08/09 ハルフォード社を統合したが業績は下降 − 豪メインフレイト
26/08/09 主要な浚渫作業が終了 − メルボルン港水路浚渫工事
19/08/09 航空貨物の価格不正操作でエミレーツ航空を告発 − 豪消費委
19/08/09 燃料流出事故を受けて、船主の責任限度の引き上げを要請−連邦政府
19/08/09 海中に落下した31個のコンテナーの回収計画なし、漁師が激怒
19/08/09 身の回り品の輸入に新しい検査対象リスト − 豪検疫検査局
19/08/09 ドイツの重量物輸送専門のSAL社がオーストラリアに進出
12/08/09 ボタニー港のピーク時のトラック入港料金計画に業界が大反対
12/08/09 コンテナーから有害化学薬品が漏れ出し港が閉鎖 − ブリスベン港
12/08/09 豪大手食品企業と大型ロジスティック契約−リンフォックス社
12/08/09 スワイヤ社が賠償金を増額し政府と合意−重油流出清掃費用問題
12/08/09 船会社ANLがトールとバス海峡航路で提携
05/08/09 穀物を積んだ貨車が脱線 − ニューサウスウェールズ州
05/08/09 4.8トンのタバコの密輸入を阻止 − 豪税関
05/08/09 昨年度のコンテナー取扱量が過去最高 − シドニー港湾公社
05/08/09 検疫検査局の人員削減により、バイオセキュリティ・リスクへの懸念
05/08/09 5月の豪州の航空貨物の輸出量は安定も、輸入量は大幅に減少
05/08/09 アメリカ・テキサス州ダラスに貨物機を運航 − カンタス航空
05/08/09 豪州貨物業者のASAロジスティック社とICF社が合併して新会社

08月26日2009年 航空貨物の価格不正操作の関与を否定 − ニュージーランド航空

  ニュージーランド航空は、同社のDeputy Chief Executiveのノーム・トンプソン氏がエミレーツ航空と共に航空貨物運賃のカルテルに関与したとする報道を否定した。 同社は、オーストラリアのメディアがトンプソン氏とエミレーツ航空とのEメールの交信を、文脈を変えたり、一部を抜粋して報道していると話した。 
  このメディアの報道は、オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)がエミレーツ航空が他社と共謀して、貨物運賃、燃油サーチャージ、セキュリティー・チャージなどを不正に操作したとして告訴したことに関係したものである。 ニュージーランド航空はこの不正のかかわりを否定し、争うとしている。 このEメールには、「エミレーツ航空がニュージーランド航空の貨物運賃より低く設定するかどうかについて、エミレーツ航空がニュージーランド航空やカンタス航空の貨物運賃より安くすることはないとの保証を与えた」とされている。 
  ニュージーランド航空のロブ・ファイフCEOは、「関係書類を調べたが、我々は適切な対応をしている。 トンプソン氏とエミレーツ航空とやり取りは、貨物の顧客に請求する価格の契約などではない。 ニュージーランド航空は自由競争を阻害することを容認していない」と話した。 (Source: The Australian, 25/08/09 "Air NZ rejects cartel charges")

08月26日2009年 世界のコンテナー取り扱い量順位、シドニー港とブリスベン港が躍進
  ブリスベン港が、世界のコンテナー取扱港のトップ100位の中に食い込んだ。 
  ”Cargo Systems”が今週発表した世界の年間コンテナー取扱港ランキングで、ブリスベン港とシドニー港がオーストラリアの港の中で大幅に躍進した。 2008年のコンテナー取扱量において、メルボルン港が230万個のコンテナー(teu)を取り扱い、オーストラリアで最大のコンテナー港となったが、世界のランキングでは前年の51位から下落して52位となった。 シドニーのボタニー港が180万個のコンテナー(teu)を取扱い、前年から順位を8つ上げて63位となった。 ブリスベン港も順位を4つ上げて99位となり、95万2,000個のコンテナー(teu)を取り扱った。 オークランド港は、依然ニュージーランドで最も多くのコンテナー(teu)を取り扱い、86万8,000個で世界ランキングは105位であった。 
  世界のコンテナー取り扱い上位5港は前年と'順位は変わらず、2,990個(teu)を取り扱ったシンガポールが1位で、2,800万個(teu)の上海が2位、その次は香港、深川(「川」は「土」へんに「川」が正しい)、釜山と続く。 6位はドバイで、7位は順位を5つ上げた広州となった。 高雄とハンブルグはトップ10位から陥落した。 (Source: LLDCN, 20/08/09 "Brisbane, Sydney climb global port rankings")
08月26日2009年 ハルフォード社を統合したが業績は下降 − 豪メインフレイト
  ニュージーランドの国際運輸・ロジスティック企業のメインフレイト社は、オーストラリアでの事業のコストは改善したものの、第2四半期の財務上はまだ厳しい状態になっていると発表した。 同社のオーストラリア法人は、4−6月期の国内事業の利益が特別損益前・税引き後196万NZドル(160万豪ドル)となったこを発表したが、前年同期と比べて51.1%減少している。 海外事業の売り上げは、前年同期比21.4%増の4,393万NZドルとなっている。 税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したEBITDA(Earnings before interest, tax, depreciation and amortisation )は、78.3%増えて155万NZドルとなった。 
  メインフレイト本社は、「収入が増えたのは統合したハルフォード・ヤング社の効果があったものの、現在の経済の低迷で輸入貨物量は落ち込んでいる。 4−6月期はメインフレイトとハルフォード社の統合でコスト的には改善があったものの、前年と比べると業績は悪くなっている。 7月と8月も引き続き業績は前年を割っている」と話した。 
  4−6月期のメインフレイト・グループ全体のEBITDAは、前年同期の1,656万NZドルから29.2%減少して1,172万NZドルとなった。 (Source: LLDCN, 20/08/09 "Mixed bag for Mainfreight's Australian arm")
08月26日2009年 主要な浚渫作業が終了 − メルボルン港水路浚渫工事
  ビクトリア州ポートフィリップ湾での主な水路浚渫工事が今日正式に終了した。 Royal Boskalis Westminster社の浚渫船”Queen Of The Netherlands”は8月19日に同湾を離れる。 
  ヤラ川の小規模な浚渫工事、航行補助装置の設置、埠頭保護工事などの工事は依然残っているものの、メルボルン港湾公社のスティーブン・ブラッドフォードCEOは、それらの工事は今年の末までに終了するとしている。 同CEOは、「総額9億6,900万ドルの水路浚渫工事プロジェクトの大部分は、予定より早く終了した。 この浚渫工事が順調に進んだのは、公社のスタッフだけでなく、浚渫業者のBoskalis Australia社の高いレベルの専門性と責任感によるものである」と話した。 
  ビクトリア州政府のジョン・ブランビー首相とブラッドフォードCEOは、このプロジェクトによる環境
への影響がなかったことを強調し、.ブラッドフォードCEOは最終段階においても環境への配慮を引き続き行なっていくと約束した。 (Source: LLDCN, 19/08/09 "Major Melbourne channel-deepening ends")
08月19日2009年 航空貨物の価格不正操作でエミレーツ航空を告発 − 豪消費委
  ドバイに拠点を置くエミレーツ航空が、航空貨物の価格不正操作を引き続き調査しているオーストラリア自由競争・消費者委員会 (ACCC)から告発された。 ACCCは、2002年から2006年にかけてエミレーツ航空やほかの航空会社が燃油サーチャージ、セキュリティー・サーチャージなどを不正に価格操作した、または認識していたとしている。 そして、このような価格操作や認識は、シンガポール、インドネシア、香港、アラブ首長国連邦、インドなどでも行なわれたとしている。 
  エミレーツ航空は、ACCCが燃料サーチャージの価格不正操作容疑で告発した第9番目の航空会社となった。 連邦裁判所はすでに、昨年12月にカンタス航空に2,000万豪ドル、英国航空に500万豪ドルの罰金の支払い命令を出している。 今年に入っても2月に、エールフランス航空に300万豪ドル、KLM航空に300万豪ドル、マーチンエアー航空に500万豪ドル、カーゴルックスに500万ドルの支払いを命じている。 この6社の罰金を合わせると合計4,100万豪ドルとなる。 ほかに告発されたシンガポール航空とキャセイ・パシフィック航空は、現在裁判所で審議されている。 
  ACCCはこの容疑で引き続き、ほかの航空会社を調査中で、今後数ヶ月以内に告発される新たな航空会社が出る模様である。 (Source: Airacargo Aisa-Pacific, 18/08/09 "Emirates charged over alleged price-fixing")
08月19日2009年 燃料流出事故を受けて、船主の責任限度の引き上げを要請−連邦政府
  連邦政府アンソニー・アルバニーズ運輸大臣の広報担当者は、燃料流出事故の際の船主の責任限度を引き上げることを、オーストラリアが国際社会に協力を求めていることを認めた。 ”パシフィック・アドベンチャラー”号による燃料流出事故に関して、スワイヤ・シッピング社が2,500万ドルで和解したことを受けて、アルバニーズ運輸大臣はオーストラリアの国際海事機関(IMO : International Maritime Organization )に船主の責任限度を引き上げる要請したことを明らかにした。 
  同広報担当者は、「オーストラリア政府は、10月に開催されるIMOの関係委員会の議題に、”船主責任制限条約(LLMC)の中の荷主の責任範囲の引き上げ”を追加することを要請する書簡を送った。 ”パシフィック・アドベンチャラー”号の事故の際には、LLMCで定められた荷主責任範囲が、実際の燃料流出の清掃費用をカバーしていない不適切なものであった。 オーストラリア政府は、LLMCに加盟している世界の国々に、荷主の責任範囲の引き上げの協力を要請する。 もし委員会でこの議題が追加されれば、2010年の最初の総会でこの提案が検討される」と話した。 
  一方、船主や保険会社は、オーストラリア政府がこの件についてIMOに要請したことを冷ややかに見ており、政府がスワイヤ社に法律で決められた限度以上の金額を支払うように圧力をかけたことについて、否定的な立場を取っている。 (Source: LLDCN, 13/08/09 "Australia seeks support to increase spill liability")
08月19日2009年 海中に落下した31個のコンテナーの回収計画なし、漁師が激怒
08月19日2009年 身の回り品の輸入に新しい検査対象リスト − 豪検疫検査局

  オーストラリア検疫検査局は(AQIS)、身の回り品や家財の輸入を多数行なう専門業者(HVSOs-High Volume Specialist Operators)や、それらを扱う検疫検査局認可済み施設に対して、最新の検疫検査対象リストを発表した。 専門業者は、AQISに身の回り品や家財の輸入申請を行なう際には、このリストを参照してなければならない。 リストは下記のウエブサイトからダウンロードが可能。

Items of quarantine concern in personal effects  PDF icon PDF [272kb]

(Source: Australian Quarantine And Inspection Services, Notice to Industry 50/2009,"Items of quarantine concern in personal effects")

08月19日2009年 ドイツの重量物輸送専門のSAL社がオーストラリアに進出

  ドイツの重量物輸送専門のSAL(Schiffahrtskontor Altes Land GmbH & Co. KG)社がオーストラリアに進出し、西オーストラリア州フリーマントルに新しく事務所を開設した。  同社は、世界の重量物を扱う主要な船会社のエージェントで、発電所、クレーン、重量機械、油田やガス田の沖合いの設備などの輸送を専門にしている。 
  同社のBerndt R. Olesen社長は、「現在、世界的に石油やガス生産は低迷しているが、オーストラリアは約2,000億ドルの石油やガスのプロジェクトがあり、将来は明るい。 我社のオーストラリアへの営業拡大は、地元の石油、ガス、鉱山産業にとって有益で、オーストラリアやアジアの資源産業からの増え続けている海上輸送に対応する戦略的な計画の一環である。 BHP社やWoodside社など我々の主要な顧客の多くは、西オーストラリア州に拠点を置いている」と話した。 (Source: Austrade, 12/08/09 "German heavy shipping agent expands operations in Australia")

08月12日2009年 ボタニー港のピーク時のトラック入港料金計画に業界が大反対
  ピーク時のボタニー港の貨物ターミナルへの進入料金導入計画について、貨物業界から多くの批判がある中、シドニー港湾公社はこの計画についての業界からの意見に対する返答が3ヶ月以上遅れている。 
  ピーク時に貨物ターミナルに入るトラック1台当たり160ドルを徴収するなどの料金体系を盛り込んだこの計画は、6月初めに貨物業界フォーラムで紹介され、シドニー港湾公社は業界の意見を当初4週間だけ受付けることにした。 しかし、あまりにも多くの意見が寄せられ、同公社は受付期限を7月末まで延長した。 意見の大半はこの計画に反対するもので、特に同公社が固守している料金レベルについての不満が多い。 ピーク時の160ドルに加えて、混雑が比較的少ない平日の午後は80ドル、平日の夜間は無料、週末は20ドルとする料金体系を同公社は導入を計画している。 
  貨物業界団体のCBFCA(Customs Brokers and Forwarders Council of Australia)は、この計画の見直しを求めており、閑散時の時間帯の有効活用する別な方法を望んでいる。 同団体の一番の懸念は、空コンテナー置き場の営業時間が限られているためトラック業者にとって、シドニー港湾公社が言う港湾の効率化を妨げている。 トラック業者は、貨物の入ったコンテナーを引き取る前に、空コンテナーを空コンテナー置き場に返却したい。 しかし、現在の状況では、混雑の少ない時間帯や週末には空コンテナー置き場が閉まっていており、空コンテナーを返却できない。 これが原因でトラック業者はピーク時に空コンテナーを返却することになる。 同団体はシドニー港湾公社のこの計画の導入は、空コンテナー置き場の営業時間が改善され、その状況を見極めるまで延長するべきであるとしている。 (Source: LLDCN, 04/08/09 "Port Botany peak pricing response delayed")
08月12日2009年 コンテナーから有害化学薬品が漏れ出し港が閉鎖 − ブリスベン港

  クイーンズランド州警察は、引火性の化学薬品が漏れ出したため、ブリスベン港全体に緊急事態宣言を発令した。 
  この事故が起こったのは8月11日午前5時過ぎで、港湾の従業員がコンテナーからこの化学薬品が漏れ出しているのを発見した。 この化学薬品はイソプロピルアミン(Isopropylamine)と呼ばれる無色の液体で、おもに除草剤に使われるが、有害で非常に引火性が高い。 漏れ出したコンテナー周辺300メートルは立ち入り禁止区域として設定された。 
  救急隊のチャンテル・ルール広報担当は、「この化学薬品は、ブリスベン港の埠頭にあった2万5,000リットルのコンテナーから漏れ出した。 現在、救急隊員が防護服を着用して、コンテナーのどこから漏れ出したのかを調査している」と話した。 
  この事故で、この化学薬品のガスを吸い込んだトラック運転手が病院に運ばれた。 (Source: ABC, 11/08/09 "Chemical leak emergency closes Port of Brisbane")

08月12日2009年 豪大手食品企業と大型ロジスティック契約−リンフォックス社
  リンフォックス・ロジスティック社は、オーストラリアの食品・飲料業界で最大となる、10年間総額20億ドルの契約をナショナル・フーズ社と締結した。 
  同社のマイケル・バインCEOは、「ディストリビューション・センターの設計や管理、現場で働く従業員など約300人の新しい雇用が創出できる。 我社はナショナル・フーズ社のオーストラリアでのサプライ・チェーンの運営や開発の見直しへの援助をしてきた。 開発には最新式のディストリビューション・センターのネットワークの構築や、特別な車両も含まれる。 我々はナショナル・フーズ社のようなオーストラリアの象徴的な企業とともに働けることを嬉しく思う。 ナショナル・フーズ社の業績は過去20年間で急速に伸びており、我々の専門性がナショナル・フーズ社のディストリビューションの効率化に役に立てことが出来る」と話した。 
  ナショナル・フーズ社はオーストラリアで最大の食品・飲料企業で、主力商品は牛乳、乳製品、ジュース、大豆飲料、チーズなどである。 ブランド名としては、”Dairy Farmers”, ”Berri”, ”Coon”, ”Pura”, ”King Island”, ”Farmers Union”、”Yoplait”がある。 (Source: LLDCN, 04/08/09 "Linfox hails $2bn National Foods logistics coup")
08月12日2009年 スワイヤ社が賠償金を増額し政府と合意−重油流出清掃費用問題

  クイーンズランド州のアナ・ブライ首相は、オーストラリアで最悪の環境大惨事となった事故による清掃費用について、船会社のスワイヤ社が法律で決められた上限額より1,050万ドルを上乗せすることで決着を図られたことを歓迎したが、このような申し出はもっと早く行なわれるべきであると話した。 
  スワイヤ社は、今年3月11日に起こったクイーンズランド州沿岸への重油流出問題で、2,500万ドルを賠償金として支払うことで、クイーンズランド州政府と連邦政府の合意を取り付け、5ヶ月間に渡る紛争に終止符を打った。 ブライ首相は、「スワイヤ社は交渉のテーブルに戻り、クイーンズランド州のひとびとの意向に沿う結果をもたらした。 しかし、彼らはもっと早く、そしてこの問題で争うことなく決着をつけるべきであったと思う」と語った。 
  スワイヤ社のコンテナー船”パシフィック・アドベンチャラー”号は、サイクロン”ハミッシュ”による悪天候のために、搭載していたコンテナーのうち31個が海中に落下した。 その一部が船体に穴を開け、船内の燃料重油がクイーンズランド州沿岸に流れ、清掃作業の費用が3,100万ドルかかった。 当初、同社はこの費用の賠償金として法律で決められている上限の1,450万ドルしか支払わないと主張していたが、政府職員の説得により、2,500万ドルに賠償金額を変更した。 
  一方、スワイヤ社に対して独自に法的措置を検討しているクイーンズランド州シーフード産業協会(QSIA)は、今回のスワイヤ社と政府の合意は励みになるとしている。 同協会のウィンストン・ハリスCEOは、「シーフード業界は、今度の”パシフィック・アドベンチャラー”号による重油流出事故で多大な被害を被った。 シーフードの販売額は下落し、漁師は漁具を失い、漁場も閉鎖された。 落下したコンテナーはまだ海底にあり、魚網が引っかかったり、それによって漁船が転覆する危険性がありトロール船での漁が出来なくなった」と話した。 (Source: AAP, 08/08/09 "Bligh welcomes spill cost commitment")

08月12日2009年 船会社ANLがトールとバス海峡航路で提携

  船会社のANLは、トール・ホールディングスと提携を結んだことにより、タスマニア州のBell Bayへの貨物量を少なくし、Burnieへ貨物を集中する。 今回の提携でANLは、バス海峡のメルボルンとBell Bay間の運航を来週半ばで終了し、ANLのコンテナー貨物はトール・ホールディングスが運航する船によってBurnie港へ輸送する。 
  同社は、今回の提携により、タスマニア州北部の貨物輸送の効率化の改善につながるとしている。 一方、タスマニア州で港湾を運営するTasportsは声明で、「今回のANLとトール・ホールディングスとの提携によって、タスマニア州の港湾業務にどれだけの影響が出るかについては、コメントするにはまだ早すぎる」としている。 (Source: ABC, 06/08/09 "Shipping deal redirects cargo")

08月05日2009年 穀物を積んだ貨車が脱線 − ニューサウスウェールズ州
08月05日2009年 4.8トンのタバコの密輸入を阻止 − 豪税関

  メルボルンの税関・国境警備の調査官は、オーストラリアに4.8トン以上のタバコを密輸入しようとした容疑で4人を逮捕した。 
  7月24日にレバノンから到着した貨物に申告されていない大量のタバコが見つかり、7月28日に調査官は捜査令状を取り、メルボルン西部のいくつかの家屋を捜査した。 この貨物はメルボルンのコンテナー検査施設でエックス線の検査を受けた際、不審物が発見された。 その後の検査で、プラスチックの管に隠された細かく刻んだタバコ約660キロ、箱に入ったタバコの葉4,185キロが明らかになった。 申告されていないことで、関税と消費税合わせて150万ドル以上の支払いを免れようとしていた。 
  今回の密輸によって4人は、対象となる関税や消費税の5倍の金額の罰金が科せられ、10年の懲役となる。 (Source: Customs Media Release, 30/07/09 "Smuggling attempt goes up in smoke")

08月05日2009年 昨年度のコンテナー取扱量が過去最高 − シドニー港湾公社
  輸入コンテナーの数は減ったものの、2008/09年度(6月期)のシドニー・ボタニー港のコンテナー取扱量が過去最高の178万個(teu)となった。 
  シドニー港湾公社が発表したこの統計で、この増加の原因はコンテナーによる穀物や木材の輸出が前年度より15%増えたことによるとしている。 ニューサウスウェールズ州北西部と中西部での天候が良かったことが、穀物輸出を前年度より55%引き上げた。 木材輸出も前年度比71%増となり、そのほとんどが中国向けであった。 機械・輸送機器も24%増加した。 
  中国、ニュージーランド、日本、アメリカが引き続き、オーストラリア商品のおもな輸出先国である。 コンテナー貨物とバルク貨物を合わせた総貨物量は、前年度より4.7%減って2,780万トンとなり、原油の輸入が減少したことと、グリーブ・アイランドでの自動車の輸入がなくなったことが理由である。 シドニー港湾公社のグラント・ギルフィランCEOは、世界的な経済低迷で、今後12ヶ月は厳しい状況になると話した。 (Source: LLDCN, 29/07/09 "Record Port Botany box trade despite import fall")
08月05日2009年 検疫検査局の人員削減により、バイオセキュリティ・リスクへの懸念

  オーストラリア検疫検査局(AQIS)による人員削減により、オーストラリアのバイオセキュリティーのリスクが高まることに懸念が広まっている。 
  オーストラリアの検疫システムの変更と人員削減が今年度の連邦政府の予算の時に発表された。 しかし、一部の港湾労働者は、AQISの人員削減でバイオセキュリティーのリスクが高まることを懸念している。 人員を削減することは、輸入コンテナーの検査が適切に行なわれないということであるとしている。 
  一方、AQISの広報担当は人員の削減は認めたものの、「AQISのサービス・レベルへの影響はない。 前環境長官であったロジャー・ビール氏がオーストラリアの検疫体制の見直しを検討した報告書(The Beale Review )が推薦している"Risk-Return Approach"方式 によって行なう」と話した。 "Risk-Return Approach"方式を使用するということは、検疫職員が実際にコンテナーを検査するよりも、問題の発生を予測することにより時間を割り当てることになる。 
  港湾労働者組合のクイーンズランド支部のミック・カー氏は、「港湾貨物ターミナルでの検査が少なくなると聞いている。 ということは、コンテナーが貨物ターミナルを通る時には、検疫職員がいないということであり、これは問題である」と話した。 (Source: ABC, 29/08/09 "Biosecurity concerns about AQIS job cuts")

08月05日2009年 5月の豪州の航空貨物の輸出量は安定も、輸入量は大幅に減少
  連邦政府のインフラ・運輸・地域経済局(Bureau of Infrastructure, Transport and Regional Economics)の統計によると、5月のオーストラリアの輸出航空貨物量は横ばいとしている。
  5月の航空貨物量において、輸出は安定しており2万4,531トンとなったが、輸入は21.8%減少して3万1,179トンとなった。 輸出・輸入合わせた全体では5万5,710トンとなり、前年同月の6万4,419トンと比べて13.5%減少した。 減少の原因は、2007年5月から航空機の便数が10%減ったことである。 特に4月は大きな落ち込みとなり、輸入量と輸出・輸入合わせた量は前月比で過去20年間で最大の落ち込み幅となった。 5月の輸入量は12月から20%以上減少している。 
  5月の各航空会社のマーケットシェアーは、カンタス航空が0.8%減少したが22.2%で1位、2位はシンガポール航空の15.2%(0.6%減)、3位はキャセイパシフィック航空の9.7%、4位はエミレーツ航空の8.9%となっている。 今回大きく躍進したのは、マーケットシェアーを2倍以上伸ばして2.8%となったエティハド航空である。 
  また貨物量が多い路線は、シドニーとメルボルンからのオークランド、シンガポール、香港向けである。 5月の総航空貨物量の48.5%はシドニー空港が取り扱い、メルボルン空港は26%、ブリスベン空港は11.8%、パース空港は9%となっている。 (Source: LLDCN, 30/07/09 "Airfreight exports steady, imports dive again")
08月05日2009年 アメリカ・テキサス州ダラスに貨物機を運航 − カンタス航空
  カンタス航空の貨物ネットワークに、アメリカで第4番目の都市となるテキサス州ダラスのフォートワースが追加された。 関係各省の認可を得ることが運航開始の条件であるが、テキサスへの運航は、現在同社が運航しているシカゴ/上海路線の間に経由する。 毎週木曜日にシカゴを出発するシドニー向けのフライトがテキサス経由で運航する。 
  同社のスティーブン・クリアリー氏は、「カンタス航空にとって、現在運航しているシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨークにダラスを追加することは、アメリカという主要マーケットにおける長期的な戦略のひとつであった。 フォートワース空港とシドニー空港は双方とも運航に適切な空港で、マーケットとしても長期的にみて重要な所である。 ダラスのフォートワースは規模が大きく、周辺地域の受け皿となり、シドニーではオーストラリアのほかの都市、ニュージーランド、南太平洋への接続が容易となる」と話した。 
  この路線はカンタス航空貨物部門のB747-400貨物機で運航される。 (Source: LLDCN, 31/07/09 "Qantas Freight adds Texas to US network")
08月05日2009年 豪州貨物業者のASAロジスティック社とICF社が合併して新会社 

  オーストラリアの貨物業者のASA Logistics社とInternational Concept Forwarding(ICF)社が合併し、新しいサプライ・チェーン管理会社としてAxima社と社名を変更した。 業界で40年の経験を持つこの新会社は、オーストラリアでサプライ・チェーンとロジスティック・ソリューションのサービスを提供していく。 
  同社のサンドラ・フェアチャイルドCEOは、「Axima社が提供するサービスの規模や範囲と同等のサービスを提供するロジスティック企業はオーストラリアでは少ない」と話した。 Axima社の本社はメルボルンに置き、香港と中国に事務所がある。 
(Source: LLDCN, 30/07/09 "ASA Logistics and ICF merge")